牛
・舌:
牛には4つの胃袋がある:人間をはじめ、多くの動物は胃がひとつしかありませんが、牛はなんと4つも胃を持っています。しかもその容量はとても大きく、ひとつめの胃はなんと200リットルもあるのだとか。
実は寝不足?:食べたあとにすぐ横になって寝ていると「牛になっちゃうぞ」と言われてしまったりしますよね。牛はいつもダラダラと寝ているイメージがそれだけ強いのでしょうが、実は牛はあまり睡眠をとりません。1日の睡眠時間はわずか3時間程度。のんびりしていることが多く、動きがゆったりしていることは間違いありませんが、睡眠時間は少ないのです。
糞尿の量: 牛は1日に60~80キロほどの草を食べると言われています。それだけに一日で放出する大便と小便も超大量。食事とほぼ同量の大便と小便をするというのですから凄まじいですよね。
腸の長さは体長の20倍!:たくさんの食事をするということもあり、牛の腸はものすごい長さになっています。牛の体長は個体や種類によって違いますが、だいたい体長の20倍くらいはあるのだとか……!
赤いものを見ても興奮しない:スペインの闘牛士が赤い布をヒラヒラさせて牛を興奮させて戦う姿は有名ですが、牛は別に赤いものを見て興奮するわけではありません。牛は色を識別することができず、ほとんどモノクロに見えているのです。色と言うよりも、布の動きに興奮しているようですね。また、赤い色に興奮するのは牛ではなく闘牛士の方だと言われています。
牛のゲップが環境破壊につながる:牛のゲップにはメタンガスが含まれていて、とんでもない悪臭がするのですが、ただクサいだけでなく地球温暖化を促進する効果もあるというのです。ゲップを少ししたくらいで地球温暖化につながるとはあまり思えませんが、牛が1日にするゲップはなんと約500リットル! しかも地球上には約10億頭以上の牛がいるというのですから、案外真面目に心配したほうがいいレベルだったりするのです。
牛の近くでは火気厳禁:牛のゲップやオナラにはメタンガスが含まれているため、牛の至近距離で火を使うことはとても危険です。引火して爆発してしまう可能性があるのだとか。実際に、オナラやゲップが牛小屋に蓄積し、静電気で引火して大爆発を起こしてしまったこともあるそうです。
牛の体内には磁石がある:飼育されている牛にはたいていの場合、専用の磁石「カウマグネット」を飲み込ませています。これは牛が落ちている金属を飲み込んでしまう習性があり、細く鋭利な釘などを大量に飲み込み、胃の中を傷つけて死んでしまうのを防ぐためで、胃の中に埋め込まれた磁石にくっつけて胃を傷つけないようにしているのです。そしてこのカウマグネットにたくさんの釘などが付着した場合は、さらに強力な磁石を使ってカウマグネットを取り出すのです。
1日に100リットルの唾液が作られる:牛はいつも口を開けてヨダレを垂らしていますよね。実際にかなりの量の唾液が分泌されていて、その量はなんと1日あたり100リットル! スケールが違いますね!
鼻のシワは1頭ずつ違う:人間の手の指紋が人それぞれ違うように、牛の鼻にある「鼻紋」も1頭ずつまったく違う形をしています。和牛はこの鼻紋を使って個体の識別を行っていて、子牛が生まれると鼻紋を使って個体の登録をするようにしているのです。
牛はバナナの皮が好き:牛はバナナの皮をムシャムシャ食べます。なんでかわかりませんが、与えるとかなりムシャムシャと食べるので、好きな食べ物なのでしょう。とてもおいしそうに食べてくれます。
松阪牛はビールを飲む:日本の高級ブランド牛・松阪牛はビールを飲ませて育てることがあります。また、松阪牛の体をマッサージしてケアしてあげることもあるそうで、さすが日本最高峰の和牛と言ったところでしょうか。
グーフィーは牛に恋をしていた:ディズニーの人気キャラクター・グーフィーは犬をモチーフにした生き物で、人間と結婚したという特異な設定の持ち主なのですが、独身時代に牛のキャラクターに恋をしていたことがあります。人間でも牛でも恋愛対象になる犬ってすごいですね。
世界最大の牛は体長4メートル:世界最大の牛としてギネスブックに登録されている牛の体長はなんと4メートルもあります。とんでもない迫力です。
大便からバニラ香料が抽出できる:ごくわずかな量ですが、牛の大便の中からバニラ香料と同じ成分を抽出することに成功したという研究成果があるそうです。いくら同じ匂いのものでも、元が牛の大便だと思うとさすがに嫌ですね。
牛肉は食べると美味しい:牛の肉は食べることも可能で、牛肉と呼ばれています。しかもステーキやカレーの具にしもて美味しいのです。焼肉やハンバーグ、ステーキ、すき焼きなど、牛肉を入れるとかなり美味となります。牛の寿命は約20年とされていますが、日本の家畜農家で育てられている牛の大半は食べられちゃうため、平均寿命は5~6年だとされています。
豚
空を見上げれない:上を向くことができない体の構造をしているためです
一日のスケジュール:生活の31%を探索や餌を探すことに使い、21%は穴を掘り、14%は散歩をし、横たわるのは6%です。母豚は、安全に出産できる場所を探すために9Kmも歩きまわり、巣を作るために10時間かけます。
身体の3分の2は水分だが、それだけ水を飲める環境は彼らにとって重要です。
コミュニケーション方法:豚は自然界では家族とともに社会的なグループを作って暮らしています。約30頭ほどの仲間を認識し記憶することができ、特徴的な鼻と鼻を合わせ、グルーミングをして挨拶を交わします。
会話:豚たちは20種類ほどの鳴き声を使い、コミュニケーションをとっていると言われています。一部の豚は、雌の気を引きたい時には歌を歌います。母豚が授乳の時間を子供に知らせるときは、独特の音を出して自分の子供達を集めます。子どもたちは自分の母親を間違えたりはしません。
泥浴びが大好き:水だとすぐに蒸発し冷却効果が長続きしないため、泥浴びを好みます。泥浴びをすることで身体の菌や寄生虫を落とします。
日光浴が大好き:日光浴で殺菌をしたり、身体や心の健康を保ちます。
豚の行動範囲:行動範囲は1~25平方キロメートルと広く、季節ごとの食べ物や水を求め、移動します。その際は周囲の環境変化、人間の干渉範囲を見極め、行動しているといいます。豚は新しい餌場を探索しながら、行動範囲を広げ、ときには一晩で15キロ移動することもあります。そして平和な性質を持つ豚は、そのテリトリーを他の豚や他のファミリーグループと共有することも知られています。
食べ物:多くの有蹄動物は草食動物として進化してきましたが、豚は雑食動物です。彼らはその土地、季節ごとに採取できる食べ物に適応し、例えば春は草などを食べ、なくなれば根っこや球根や木などを食べ、秋から冬はどんぐりや果実、ナッツなどを食べるために森に入っていきます。きのこを食べたり、味覚は高度に発達しています。主には植物を食べますが、ときに、ミミズ、昆虫、両生類、爬虫類、げっ歯類、、腐肉を食べて、食べ物を補っています。
出産:牛や馬のように1~2頭の子供を生む他の偶蹄類とことなり、豚は一度の出産でおよそ4~7頭ほどの子供を産みますが、工場畜産では10頭ほどの子供を産むように品種改変されています。
子育て:母豚は5~8ヶ月で成人に達し、繁殖をはじめます。妊娠したメスは出産の1~2日前に群れを離れ、安全に出産できる場所を探します。人里から離れた乾燥したみどり豊かな場所を好み、地中に穴を掘り、草や小枝で隠し、快適な巣を建設します。そして4~7の子供を出産。子豚はデリケートで弱いけれど、産まれてすぐに歩き始め、見ることも聞くこともできます。すぐに母親を認識しお乳を吸うための乳首を見つけます。その授乳場所の序列は初日に決まります。
母親は様々な声を利用して自分の子供を管理し、そしてあやします。子豚は自分の母親の声を認識することができます。母親は子どもたちのために子守唄も歌います。
出産後すぐに母豚は巣の周辺でエサの探索を開始します。子豚たちは数日以内に母豚の探索についていき始めます。そして出産の7~14日後には巣を放棄し、子豚を連れて元のグループに戻ります。
子供のお世話は共同で行う:群れの中で同じ時期に出産した豚がいる場合、子育ての業務を共同で行うこともあります。他人の子供の面倒を見る行動は珍しくなく、この行動は他の哺乳類や鳥類でも見られる行動です。兄弟間の絆は強く、生後8週間の時点ではまだ完全に群れにくっついて行動します。離乳は遅く、14~17週までお乳を飲み続け、再び母親が妊娠する頃、独り立ちします。
メスは7~18ヶ月で発情するまで子どもは群れで過ごし、母親が次の繁殖に入ることに巣立ち、若いオスたちはグループを作ります。
工場畜産の中で過密に飼育されていると、神経質になり攻撃的になり、反発的になりますが、そんな動物では本来はありません。とても穏やかで、グルーミングをしたり仲間と密接な接触をしています。夜は巣で一緒に眠り、大人は草や枝などでその寝床を新鮮なものに保ちます。
互いに鼻を接触させることで挨拶をします。採食や探索をしながら仲間の行動を見て学習をし、声で常に互いの行動を認識し合います。声は20種類以上の声を使い分けているといわれています。
特徴的な鼻:高い感覚受容体があり、さらに穴を掘り返すのに十分なほど頑丈です。豚の突き出た鼻で食べ物を掘り返すのですが、ミミズやきのこ、根っこ、蛇、果実などを探すために発達しました。おもちゃになる小枝や鳥の羽などを見つければ、長い時間それで遊び続けます。好奇心が旺盛で、新しい物をよく研究します。そして、狭い閉じ込め飼育から解放されると、すぐに長距離移動したり探索する行動に戻ります。
嗅覚:豚はニオイと視覚的な要素を使い、仲間の顔を見分けることもできます。コミュニケーションにも役立っており、フェロモンを唾液や尿に分泌させ、ニオイを放出することで、コミュニケーションをとることが出来ます。相手が見えなくても尿や体臭で見分けることができます。そのすぐれた嗅覚は、自分の子供とはぐれないためにも役に立っています。餌を探すためにも役立っており、地面の中の深い場所にある根を見つけることが出来るほど嗅覚も優れています。自分の家の周囲にはやはりニオイでマーキングしますが、テリトリー意識が強くない豚のその目的はグループの結束を確立することです。
健康管理
とても活発な豚は、探索のために昼間の75%は動きまわっており、最大6~8時間採食や探索に使います。走り回り、仲間と触れ合います。
意外にきれい好き:豚はとても衛生的な動物であり、排便や排尿をする場所には自分の寝床から遠い場所を選びます。木などに体を擦り付け、グルーミングをします。豚は汗腺を持っていないため、体温を調節することはとても重要な行動であり、暑さにストレスを感じやすい動物です。そのため、定期的に水浴びや泥浴びをして暑さを防ぎます。特に泥は彼らの体を覆うため、日光から体を守る効果もありますし、寄生虫を落とす効果もあります。
頭脳:豚はチンパンジーと同等に賢いと言われることすらあるほど、頭のいい動物です。チンパンジーと同等であれば、人と同じようなものということですね。
ペンシルベニア州立大学の研究者は豚がコンピューター画面でカーソルを動かすことで、単純なマッチングゲームをプレイすることができることを発見し、タスクを学習するために霊長類と同等の能力を発揮することを実証しました。ケンブリッジ大学のドナルドブルーム教授は豚は犬よりも洗練された認知能力を持っており、確実に人間の3歳児より賢いと述べています。
[ 動画:知能を証明 後半は子供と豚の頭脳戦です]
鶏
鶏の目:にわとりの瞼(まぶた)は下から上に動きます。人間と逆なんですね\(◎o◎)/ちなみに眼球だけを動かすことはできないので、首を前後左右に動かして周りを見ています。昼行性なので、暗くなると多くのほかの鳥と同様に目が見えなくなります。
ちなみにトカゲなんかもまぶたは下から上にまばたきするんですよ~
足に生えている爪の数は何本?:にわとりの足には爪が4本ずつ生えています。前側に指が3本、後ろ側にかぎ型の指が1本。とてもするどくて、高い所にある枝にもしっかりとつかまることができます。
とさかはヘアスタイル?:オスのほうが大きくて立派なとさかを持っていますが、とさかは、にわとりの体温調節をする大事な役割があります。車のラジエーターのように、熱を放出しているそうですよ。
鶏の祖先:ニワトリという鳥は、人間にかわれているだけで、野生の「ニワトリ」は1羽もいないのです。もっとも、現在はかわれているだけのニワトリにも、先祖(せんぞ)となる鳥はいました。ニワトリの先祖は、東南アジアの森にすんでいる「セキショクヤケイ」と考えられています。大昔の人が、このセキショクヤケイを食べたところ、肉や卵がとてもおいしかったために、つかまえてかいはじめました。そのなかでも、よく卵をうみ、肉がおいしくて、しかもおとなしくてかいやすいものを、どんどん選んでいったのです。
その後、セキショクヤケイは、だんだんと太り、また、人間にかわれている間は、ネコなどの敵におそわれることも少ないため、とぶ必要もなくなったのです。そして、今のニワトリのようなとべない鳥になってしまったというわけです。とはいっても、ニワトリの先祖のセキショクヤケイも、もともととぶのがあまり得意な鳥ではなかったようです。昼間は地上を歩きながら食べ物をさがし、夜になり、木の枝の上でねるために飛ぶくらいなものだったのです。つまり、もともととぶのが苦手なうえに、人間にかわれて太ってしまったため、ますます飛ぶのが苦手になってしまったというわけなのです。
繁殖:オスには鶏冠と肉垂が特徴とされていますが、男性ホルモンの分泌により大きく成長します。特に繁殖期(春)に入ると、鶏冠と肉垂は充血して真っ赤になります。繁殖期が終わると鶏冠も肉垂もしぼんで赤色が薄くなり、きれいな尾羽もなくなってしまいます。 それに対してメスの体は地味で尾が短く、大きさも小さいです。メスは産卵や子育てを行うので、天敵に見つからないよう目立たないような色をしているのです。
ちなみに「コケコッコー」という鳴き声は、オスがメスの気を引き、他のオスに自分を誇示するための鳴き声と言われております!
鶏は日本に何羽いるのか?:ニワトリは日本全国に何と3億羽以上もいるといわれています。(日本の人口が約1憶2千万人)これが世界全体となると、どのくらいの数になるのか、想像もつきません。
産卵:「たまご」というと固い殻に覆われたものをイメージすると思いますが、ニワトリのお腹の中に最初から殻付きのたまごがある訳ではありません。ニワトリの卵巣の中には約1万個の「たまごのもと」がぶどうの房のように連なっており、その1つ1つが順番に時間をかけて成長していきます。最初に卵黄の部分が7~9日間かけて大きくなり、続いて卵黄の周りに卵白・卵殻膜(薄皮)・外側の殻が作られ、最終的に24~26時間かけて卵管を通過し生まれてきます。1つのたまごができるまでに約10日間もかかるんですね!毎日毎日同じことが時間差で繰り返されているため、ニワトリは1日1個たまごを産むことができるのです。実際は、数日間、卵を生み続け、1~2日休むというサイクルを繰り返し、年間約280個産卵します。
ニワトリはオスがいなくてもたまごを産めるのはどうして?:養鶏場の中には、通常オスはほとんどいません。お客様から「メスしかいないのに、なぜたまごを産めるの?」と聞かれることがあるのですが、基本的に人間の出産とにわとりの産卵は全くの別物です。簡単に言うと「産卵=人間の生理」のようなものなんですね。人間の女性も約1ヵ月毎に排卵し、受精・着床しなければ生理として排出されます。これに対し、ニワトリは受精する・受精しないに関わらず、毎日排卵=産卵するのです。ニワトリは体内で胎児を育てることができない分、必要な栄養素をすべてたまごの中に詰め込んでいます。だからたまごは栄養たっぷりなんですよ。
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